正月休みは3
元旦の夜中、ケータイが鳴った。
しかも非通知。
ツレからならメールなハズ。
少なくとも、非通知にわざわざするとは?
怪しい?と思いつつ、
とってしまったのだが・・・・・・
『よ、久しぶり』と、
ちょっと聞き覚えのある女の声。
『おう』と答えつつ、頭の中の情報を探索。
『あけおめだね。元気してたかね』
『うん、まぁ・・・・』
思い出した。
前の前の前の・・・だったか?
昔のワシの彼女だった女だ。
分かれて5年以上はたったハズ。なのに、なんで今頃?
『一人かね?』
シングルか?という意味も含まれてるな。
『おう、一人だ。キミは?』
『一人だよ』
そりゃまぁ、元旦のこんな夜中にTELよこすんだから。
今相手してくれる人はいなんだろうね。
『どうしたんだね?結婚でも決まったか?』
『そういうワケじゃないんだけど・・・・』
・・・・・・・・・・・・・約10秒の沈黙。
思わず『何言いたくて何聞きたいのだ?』
みたいに言いそうになる。
一言二言差し障りない話してたら、切られた。
よくわからんヤツだ。オンナって?
それにしても、どうやってヤツはワシの番号知ったんだ?
別れてから何度も番号変えてるし、家の電話番号も変わってる。
引っ越しも二回してるし・・・・・
それに、ワシとヤツの共通の知り合いなんていなかったし。
ワシのケータイの番号調べるなんざ、ほぼ不可能に近い。
まさか・・・・
単なる間違い電話だったのか?
いかんせん、もうどうしようもないよ。
非通知だったんだし。
イイも悪いも、お互いかわっているんだろうし、ね。
今さら、もうどうしようもない、サ。